脚トレで見落とされがちな「内もも」
ランジやブルガリアンスクワットの翌日、内ももだけが強烈に張った経験はないでしょうか。いわゆる内転筋群は、脚を閉じるだけの筋肉と思われがちですが、実際にはスクワットやデッドリフト、ダッシュ、方向転換の安定にも関わる重要な部位です。
海外のフィットネスメディアでも、内転筋トレーニングは「脚トレの弱点を埋めるパーツ」として注目されています。太もも前や尻ばかり鍛えている人ほど、内ももの働きが不足し、フォームの崩れにつながることがあります。
海外で注目される理由
内転筋は、股関節の内側から骨盤、太ももの骨にかけて広がる筋群です。スクワット中に膝が内側へ入る、重い重量で骨盤が左右にズレる、ランニングや球技で股関節まわりに不安が出る。こうした場面で、内転筋の強さやコントロールが関係する場合があります。
特に海外では、筋力アップだけでなく、可動域の確保やケガ予防の観点からも内転筋が取り上げられています。もちろん鍛えれば必ずケガを防げるわけではありませんが、股関節まわりの安定性を高める一要素として、取り入れる価値はあります。
日本の男性が意識したいポイント
日本の男性は、デスクワークで長時間座る人が多く、股関節が固まりやすい環境にあります。通勤、会議、運転が続くと、内ももやお尻の筋肉がうまく使えず、脚トレで腰や膝に負担を感じることもあります。
- スクワットで膝が内側に入りやすい
- 片脚種目で左右にグラつく
- 股関節の開きが悪く、深くしゃがみにくい
- フットサル、ゴルフ、ランニングで股関節まわりが不安
これらに心当たりがあるなら、内転筋を「補助筋」ではなく、脚トレの土台として考えてみるとよいでしょう。
実生活での活かし方
まずは週1〜2回、脚トレやウォームアップに短時間加えるのがおすすめです。いきなり高重量を扱うより、股関節をコントロールしながら動かすことを優先します。
取り入れやすい種目
- アダクターマシン:ジムで内ももを狙いやすい基本種目。反動を使わずゆっくり行う。
- サイドランジ:横方向の動きで内転筋とお尻を同時に使える。膝とつま先の向きをそろえる。
- ワイドスクワット:足幅を広めにして、股関節を開きながらしゃがむ。腰を反りすぎない。
- コペンハーゲンプランク:強度は高め。最初は膝を台に乗せる簡易版から始める。
- ボールスクイーズ:膝の間にボールやクッションを挟み、軽く押す。自宅でもできる。
たとえば下半身トレーニングの日に、最初にボールスクイーズを15回、サイドランジを左右8回ずつ行い、その後にスクワットへ入るだけでも、内ももを意識しやすくなります。
注意点:やりすぎは逆効果になることも
内転筋は股関節や恥骨まわりに近いため、急に強い負荷をかけると違和感が出ることがあります。特にコペンハーゲンプランクや深いサイドランジは、見た目以上に負荷が高い種目です。
- 痛みがある日は無理に行わない
- 可動域は少しずつ広げる
- 反動よりもコントロールを重視する
- 股関節や鼠径部に鋭い痛みがある場合は専門家に相談する
筋肉痛とケガの痛みは別物です。内ももに張りが出る程度なら自然な反応ですが、刺すような痛みや歩行時の違和感が続く場合は中止しましょう。
まとめ
内転筋は、脚を太く見せるためだけの筋肉ではありません。スクワットの安定、股関節の動き、片脚でのバランスなど、男の脚トレ全体を支える存在です。太もも前、ハムストリングス、尻に加えて内ももにも目を向けることで、下半身トレーニングの質は一段上がります。次の脚トレでは、メイン種目の前に数分だけ内転筋を起こすメニューを入れてみてください。
参考:Adductor Training May Be the Legday Solution for Strength, Mobility, and Injury Prevention